歯医者の放射線②

歯医者の放射線②

歯医者の放射線②

アラポテトのじゃがバター味がめちゃくちゃ好きなのですが、お腹の浮き輪を掴み、我慢している今日この頃です。

前回の続きです。まだの方は①から読んで頂けたらなと思います。

そんな素晴らしいレントゲンなのですが、いいところばかりではありません。「被爆」という欠点も持ち合わせています。確定線量とか確率線量とか吸収線量とか、等価線量だとかいろいろと小難しい話はありますが、被爆をすると体に良くないことが起こるかもしれないよということです。

じゃあ、私はレントゲンなんか取らない、原発に近づかない、だから被爆は絶対しないよね?と考えている方もみえるのではないのでしょうか?

それは違っていて、自然被ばく量というものがありまして、人間生きているだけで年間平均2.4mシーベルト(放射線の単位)の放射線を浴びています。これは大地から、大気から、太陽から、宇宙から様々なところから放射線が発生して浴びています。またほかにも飛行機で東京からニューヨークに旅行に行くと往復平均で0.19mシーベルトの被爆をします。これは雲のうえを飛ぶので、その分太陽や宇宙に近づくからなんですね。

他にも例えば一日2リットルの水を一か月飲み続けると0.01mシーベルト、一日200mリットルの牛乳を一か月飲み続けると0.04mシーベルトの被爆量になります。

それに比較して歯科で使われるデジタルX線はちっちゃいレントゲンで0.01mシーベルト、大きいレントゲンで0.03mシーベルトの被爆量になります。

後は数字の比較なりますので、皆様で判断していただければなと思いますが、水や牛乳を一か月飲むのと同等、また飛行機に乗ることの5分の1から20分の1なのであれば、僕は問題ないと思います。

また放射能漏れに関しても、六か月に一回国から放射能漏れがないかの測定を義務付けられているのですが、測定は写真の通り0.0mシーベルトでした。ほかにも私自身がガラスバッジ(放射線量の測定バッジ)を付けて漏れがないか、被爆していないか確認はしていますが、8月まではすべて0.0mシーベルトでした(9月はまだ結果が来てません)つまり一番レントゲンの操作をしている僕が0.0mシーベルトだったので、河合歯科クリニックでは毎日働いていても被ばくはないよという結果になりました(働いている人も安心ですね)

日本は世界で唯一の被爆国です。また東北での震災による原発の問題もありました。なので「被爆」に関して繊細になってしまうのは当然だと思っています。そして放射線は「目には見えません」。そこも怖くなってしまう一つの要因だと思います。でも放射線にはレントゲンなどによる病気の発見、また放射線治療などによるがんの治療も行われており、人類にとって必ずしもネガティブなものだけではないんだよということを知っていただきたいと思います。また先ほどのような数字を示すことによって、放射線を知ることができるのであれば、どんどん測っていって、問題がないということを「数字で見せる」というのも大切なのかなと思います。また半年後チェックすると思いますので、その時もこのブログでお伝えできればなと思います。

河合歯科クリニックでは納得頂かなければ無理やりレントゲンを撮るということは絶対にしません。皆様に正しい「歯医者の放射線」を知っていただけるよう、何度でも説明させていただきますので、何かご不明なことがあれば気軽にご相談ください。それではまた。

                      歯科医師 河合鮎樹

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