専門的口腔ケアでインフルエンザの発症が抑えれる?
年末に一週間さぼってしまったので、今週は二つ投稿させていただきます。
最近流行していますインフルエンザについてお話しします。先日僕も体調を崩してしまい、高熱が出たもので急遽病院にかかったのですが、インフルエンザではありませんでした。ただ本当にしんどかったので、日々の体調管理は気を付けたいと思います。
そこでインフルエンザのちょっとした豆知識です。そもそもインフルエンザは細菌ではなくウイルスですので、細胞に侵入して体内に入ります。この時に口腔内にある歯周病菌が多いと、この細胞への侵入を手助けしてしまいます。また細胞の中で増殖したインフルエンザウイルスが体内に入るときも、歯垢の中の菌が多いと体内に入る手助けをしてしまうんですね。
つまり、歯周病菌や歯垢内の細菌が多いとインフルエンザウイルスが増殖しやすく、体内に入りやすいということになります。
また統計でも、歯科学報105(2):129-137に掲載された論文より、高齢者に対するPOHC(専門的口腔ケア)によるインフルエンザ発症率というものがあります。専門的口腔ケアをしていない人の発症が9.8%に対し、専門的口腔ケアをしている人の発症率はなんと
1.0%
でした。これは高齢者に限定はされますが、専門的口腔ケアをすればインフルエンザの発症を約1/10に抑えられるということにもなります。
もちろんインフルエンザの予防接種をする、普段からうがい手洗いをすることが予防には大切ですが、口腔ケアをすることでもインフルエンザの予防ができるんですよという豆知識でした。
受験が控えている方、大きなお仕事がある方、お子さんがインフルエンザにかかられている方、お忙しいとは思いますが、お口の健康はもちろんインフルエンザの予防にお口のケアはいかがですか??それではまた。
歯科医師 河合鮎樹